丸テーブル
  Material:ホワイトアッシュ+強化ガラス
  Size:W950×D950×H720
ガラスの天板を使った丸テーブル。
先日、ウォールナットのキャビネットを造らせて頂いたお客様からの依頼品です。
ご主人が長年憧れていた椅子”スーパーレジェーラ”に似合ううテーブルを!というのが今回のテーマ。
この椅子は1956年に建築家のジオ・ポンティがデザインし、世界一軽い椅子(2.2kg)といわれています。弾力性の高いトネリコ材を使い、特徴的な三角断面の部材にすることでこの軽さを実現しています。実験と称してアパートの窓から落としても壊れず、ボールのように跳ねたという逸話が残っています。

この名作椅子に見劣りしないモノを造り上げるのは、そう簡単では有りませんでした。
いろいろと回り道をしましたが、最終的には3本脚のデザインに落ち着きました。限られたスペースで足下の空間を確保する為と、椅子と同じく三角断面にすることで細さを強調するという意図が有ります(三角だとどの方向から見ても脚が太りません。かのジオ・ポンティも同じ事を考えたのだろうと思います)
ガラスの天板を使ったのもスペースを広く、軽快感を出す為です。

さて、右は納品直後の写真。スーパーレジェーラの細さには遠く及びませんが、機能と必然から生まれたデザインには作り手として大きな満足感が有ります。
しかしこの椅子、実際に触れてみて大変驚かされました。座って体重を掛けるにはとっても勇気が必要です。これだけ華奢なデザインを実際に商品として販売していることに脱帽です。スケールを取り出して各部の寸法をチェックしたのは言うまでもありません。