ラウンダーもどき?


 丸棒を作る為に、木工旋盤を購入したのですが、通常の刃物でまっすぐな丸棒を削るのは至難の業です。
小国木材加工研究所では丸棒加工専用の”ラウンダー”と云う物を販売されており、これを買おうかとも思ったのですが、ミリサイズが無い事から、作ってみようということになったわけです(葛城さんごめんなさい)。
作るのが面倒な方は、上記HPの家具用材の項で販売されていますので、そちらをどうぞ。
 本体はメープル。刃は替え刃式鉋用の物を使用。それを金属板で挟んで固定したものです。
 材料が通る穴はテーパー状になっており、後半10mm程はストレートにしています。


 
 刃の付け具合が解るでしょうか?刃の調整は下に紙を敷いたりして行いますがかなり微妙で、苦労します。刃の元の部分は仕上がりに影響しますのでなめらかにRを付けてやります。
 材料との滑りを良くする為、穴の内側に蝋を塗ります。
 実際に加工すると、鉛筆削りの様に切りくずがつながって出てくれます。本物には遠く及ばないと思いますが、それでも仕上がりは結構綺麗です。

 ちなみに、これで加工できる棒径は20mm。30mm用も作りましたが、負荷が大きく、モーターが止まってしまいます。20mmくらいが限界かなと思います。

 調整が面倒なので、あまりお勧め出来ませんが、ものずきな方は試してみてはどうでしょうか。
 うまく調整されると、写真の通り連続した切粉が出ます。 

 旋盤作業全般に言えるのですが、ナラの様な環孔材ではムシレが大きいため、メープルなどの散孔材の方が具合が良いです。ちなみに写真はハードメープル。
 どうです?結構綺麗に削れるでしょ。多少ナイフマークは残りますが、ペーパーをひと掛けすれば、非常に滑らかで正確な丸棒が得られます。