サイクロンダストコレクターU

 最近、アマチュア木工家の間で、サイクロン式のダストコレクターを自作される方が増えています。木を扱っていて、粉塵の問題というのは、皆さんが一番すっきりさせたい部分ではなかろうかと思いますし、割と簡単に自作出来る装置の一つだと思います。いろんな方が作られたコレクターはmokkinさんのHPに紹介されていますので、是非ご覧になって下さい。
 
 さて、私も以前から自作のサイクロンを使ってきましたが、更に使いやすいものを!と思い、2号機を作ってみました。
 1号機はそれなりに働いてくれましたが、いくつかの不満点が有ります。
   @どれだけおが屑が溜まったか判らない為、オーバーフローさせてしまう事が有る(ダストパックまで流れてしまい、掃除が大変)
   A加工する木の材種によっては、サイクロン内で詰まってしまう(特に針葉樹)
   Bおが屑を溜めるドラムから、ゴミ袋へ移し換えるのが面倒
 これらを解消するために、あれこれ考えてみましたが・・・・・・・・
 外観はこんな感じです。

 従来、ブロアーの手前にサイクロンを置いていましたが、今回はその後ろの排気側につなげています。前者はゴミを溜める為に負圧にも潰れない容器が必要でしたが、後者は透明のビニール袋が使えます。これで、溜まったおが屑の量は一目瞭然。うっかりオーバーフローさせてしまうことも無いでしょう。ちなみにビニール袋の容量は90リットル。結構厚手で丈夫。10枚入りで¥252円なり。

 こういった形式の場合、おが屑はブロアーの中を通過しますので、プラスチック製のインペラーですと破損してしまう可能性が有ります。金属製の丈夫なものが必要ですね。
 袋の固定は、写真の通り6ヶ所のクリップで留めているだけで、取り外しも簡単です。当初、相当圧力がかかると想像していたのですが、排気側を解放しているので、ほとんど影響有りません。むしろ負圧となり袋がしぼんでしまいましたので、排気管をつぶして抵抗をかけてやり、調整します。
 おが屑が一杯になれば袋を取り替えるだけです。これ、極めて簡単です。

 もう一つの課題”詰まりの解消”ですが、ブロアーを通過したおが屑は粉々に粉砕され詰まりの原因にはなりません。もう一つおまけに、粉砕されたおが屑は体積が少なくなり、従来よりも2倍くらいの量を溜める事が出来ます。これって市販の”ガーデンブロアー”と同じ理屈ですね。

 
 これで、当初の目的は解消されました。プラント用の設備ではこの様な装置も有るでしょうが、小さな工房には大きすぎます(なんて、言い訳で、本当は買えないだけです・・・・)
 しかし、おが屑は結構な量が有り、毎回有料で処分しています。大した金額ではないのですが、手間を考えるとやはり不満が残ります。次回はこのへんを考えてみましょうか?