　ベッド横で使うナイトテーブルのご相談を頂きました。
　概略の寸法と壁面に有るクローゼットの扉を避けるため、キャスター付きをご希望され、デザイン・材質はこちらで自由に決めさせて頂きました。

　シャープでスクエアーな箱にブラックウォールナットの不規則な木目が面白い表情を加えています。扉の鏡板は短冊状の薄板を並べて、少し和の雰囲気も狙っています。

　板組家具の継ぎ手はいろいろ有りますが、今回留め切り＋雇いざねを使ってみました。外観に継ぎ手部分が見えない為、すっきりした印象ですが、雇いざねが有ることで強度的な安心感と手仕事の証を見ることが出来ます。

　私の場合、本体を作り上げてから最後に全体のバランスを見て取手の形を決めます。いろいろ凝った形のものを作り、あてがってみるのですが、奇抜な形はどうもしっくりしません。やはり長く飽きがこないシンプルな丸形ものに落ち着きました。