PRODUCT
CONCEPT:
家具に使われる素材は様々有りますが、当工房では人間の肌にしっくりと馴染む無垢の木を使ったオーダー家具を作っています。一般に売られている家具を否定するわけではありませんが、薄板を張り込んだ板と無垢の物を比べると不思議と見た目で違いがわかるものです。木の良さというのは、木目や色だけではなく、その質感が重要なのではないかと考えます。
材種は主にナラ、チェリー、ブラックウォールナット等、堅く、木目の美しい広葉樹を使用します。良くある合板やダボ組みの生産性を重視した物ではなく、無垢材を使い、木目や木の特性をじっくりと吟味し、昔ながらのホゾや組み継ぎで組み上げられています。大変手間のかかる方法ですが、使い捨ての家具は作りたくありません。何代にもわたり受け継がれていく物作りの為には最良の方法と考えます。
 『デザインはあくまでもシンプルに、意味のない装飾は付けず機能から生まれるカタチであってほしい。』
シンプルで格好良く、しかも本物であること。これが当工房のこだわりです。お客様より何らかのイメージを与えていただければ、それを具現化しまいります。
MATERIAL:
当工房では主に次のような無垢の材料を使用しています。  その他、鬼胡桃・栓・バーチ・アルダー 等
PRODUCT:
当工房の家具作りは昔ながらの手法を使っています。住宅で言えば軸組在来工法でしょうか。加工がなかなか大変ですが、ホゾ組みアリ組みなど非常に丈夫な継ぎ方で構造を決めていますので極めて堅牢な作りになります。釘(ネジ)も使用しますが、なるべく加重のかからない場所のみに使います。
このような構造を持った家具は欧米でも作られていますが、一番の違いは木の表面の仕上がり具合だと個人的に思っています。欧米ではほとんどサンドペーパーで仕上げていますが、日本の木工家と呼ばれる人は鉋(カンナ)仕上げを行っています(そのはず)。うまく調整された鉋で仕上げると細い木の繊維まで裁ち切るため非常になめらかな仕上がりになるわけです。私も鉋を使う一人です。
無垢の木は周りの湿度・気温によって常に伸びたり縮んだりしています。木と関わっていて一番難しいのは、この特性を考慮した部材の選び方なのです。木の繊維方向(板目方向、柾目方向などと言いますが)によって収縮率が違うため、間違った木取りをすると破損や変形につながります。例えばテーブルの裏面には吸い付きアリ桟というものをいれ、天板の反りを防ぎ、同時に収縮してもズレを逃がしてくれる働きが有ります。木の特性を良く吟味し、故障につながらない構造をとるように常に心がけています。
FINISH:
木の肌触りを直接楽しめるように塗装は基本的に自然塗料である植物性オイル(亜麻仁油など)を使用します。表面を塗膜で覆ってしまう化学塗料(ウレタンニスなど)では木の感触に触れることは出来ませんし、遅かれ早かれ必ず剥がれ哀れな姿になり、粗大ゴミへのきっかけとなってしまいます。一方オイル塗装は木部に浸透して固まる塗料の為、剥がれる事が有りません。もし傷が付いたとしてもサンドペーパーでで擦った後オイルを塗り直す事で修する事が出来ます。木本来の風合いを生かし、自分でメンテナンスが出来る非常に優れた塗料だと思います。また、化学部質を含まないため人に優しい塗料といえます。
反面、通常のメンテナンスにはそれなりの手間がかかることをご理解下さい。面倒くさく、決して強い塗装では有りませんが、愛着を持って育てて行くことで更に深い色合いになり、長い間木の感触を楽しむことが出来ます。
ATTENTION:

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